移住者インタビュー 移住者インタビュー

  1. トップページ
  2. 移住者インタビュー
  3. 伊藤 あゆみさん

長野県出身

伊藤 あゆみさん

お寺は芸術の発信地!? 音楽と写真で出会えた心あたたまる場所 酒田

平成26年9月より、ご結婚がきっかけで酒田市に移住された伊藤さん。
「海向寺」でのお仕事のかたわら、趣味の音楽や写真を楽しんでいらっしゃいます。

酒田にきたきっかけは?

夫が酒田市出身で、実家のお寺の仕事を手伝うため酒田に来ました。
私は小、中、高を長野県塩尻市で過ごし、東京の大学に進学して、そこのサークルで現在の夫に出会いました。

現在のお仕事は?

嫁ぎ先の「海向寺」で、即身仏やご本堂のご案内をする仕事のほか、フェイスブックやインスタグラムを使って、お寺の情報発信もしています。

海向寺は真言宗の即身仏2体を奉っているお寺です。即身仏は全国に十数体おりまして、そのうち6体が山形県庄内地方にいらっしゃいます。出羽三山の湯殿山で修行された方々です。

ご参拝の方には、その都度個別にご案内しています。日本の方、外国の方、団体さん、お一人旅の方などいろいろな方がご参拝にいらっしゃるので、お寺にいながら、外に出向いていかなくてもたくさんの出会いがあり、そういった部分は恵まれているんじゃないかなあと思っています。

今年の7月、8月、酒田港にクルーズ船が寄港したときは、1日で100人くらいのご来訪がありました。
そのときは通訳ボランティアガイドさんや酒田市の観光ボランティアの方にもお手伝いいただき、みんなで連携してご対応させていただきました。
たくさんの方にお越しいただいて、良い経験になりました。

これからの時期は、大晦日、新年、初詣にむけての準備期間となります。
本年中の厄落としに、新年の願掛けに、鐘をならしにくる人々をむかえるのもお仕事の一つです。

■海向寺 https://kaikouji-sakata.jimdo.com/



海向寺 
(伊藤さん撮影)


粟島水月観音堂
女性一代の守り観音様です。


海向寺 大晦日の除夜の鐘
(伊藤さん撮影)

お寺での生活は?

お寺だと、食べ物に制限があったり、朝4時に起きて雑巾がけして…というような生活のイメージがあると思うんですけど、割とみなさんと同じような生活をしています。

ただ、8月1日~3日の「あわしま観音祭」の期間はお肉類は食べずに精進料理をいただいています。料理の内容は庄内の郷土料理です。
世話方の方々と一緒に3日間精進料理をご用意してふるまいます。

他の行事でも四季折々の精進料理をつくるのですが、その中で特に印象に残っている料理は納豆汁です。
本当に手間がかかっていて、びっくりしました。
熟練のおばあちゃん方が、おっきなすり鉢で納豆をごりごりすって、ちょっとずつ味噌に加えて作るんですが、長年作っている方はすごく上手なんです。いもがらも入っていて、美味しくて私は好きですね。

毎年12月28日頃にお正月飾りをつくるためおもちつきをするんですよ。一部はみなさんに縁起物としてお配り用にします。
早朝6時くらいから、昔からあるかまどに火を起こして、せいろでもち米をふかして、臼と杵をつかってお餅をつくんです。
ついたおもちを丸く形作るんですが、それがなかなか上手にならなくて。まわりの皆さんはとっても上手なので尊敬してます。
昔からの暮らしが残っていて、風情があっていいですよね。


代々受け継がれているかまど
(伊藤さん撮影)


お供え用を作ります。
(伊藤さん撮影)


杵と臼
(伊藤さん撮影)

「お月見ライブ」というイベントを開催されていると伺いましたが…

今年の7月で4回目になりますが、海向寺の境内で音楽イベントである「お月見ライブ」をやってます。やきとりやビールなどの屋台が並び、飲み食いしながら和気あいあいと、200人くらいの方がご来場してくださいました。
月にかかわった曲も選んだりして、心に月を感じていただくようなライブです。
このライブをきっかけに、初めて海向寺に来てくださった方もたくさんいらっしゃいます。

最近は他のお寺さんでも、「寺フェス」とか「コンサート」とか全国的にやってらっしゃると思うんですけど、お寺はもともと音楽に限らず、芸能、芸術を発信していく場だったんです。
お経を読経することも、木魚(もくぎょ)やお鈴をならすことも、音楽的な要素が含まれています。


海向寺の月
(伊藤さん撮影)

海向寺は昔、月見の名所だったそうです。月の出と入りが両方観測できる場所で。老舗お菓子屋さんの包装紙に酒田の十景が描かれているのですが、その中のひとつとして「海向寺の月」を描いているんだそうです。版画にもなってまして、その作品は本間美術館にございます。そういったつながりから、月がテーマになっているライブなんです。

お月見ライブでは、私はライブをサポートしながらゲスト出演させていただきました(笑)。
地域のみなさまのご理解とご協力をいただいて成り立っている手作りのイベントです。あたたかく見守ってくださる、まわりのみなさんには感謝の気持ちでいっぱいです。

■本間美術館 http://www.sakata-kankou.com/spot/400


お月見ライブの様子

音楽活動もされているんですね。

もともとピアノを習っていて、クラシックを練習してたんです。でも大学生になったら、楽譜に決められたとおりじゃなくて、自分の好きなように演奏しよう、自己表現ができるようになろうと思って、自分にとって新しいジャンルのJAZZサークルに入ったんです。そこで、夫と出会ったんですが…。
そこで私はキーボード担当、夫はバイオリン担当で。JAZZでバイオリンって珍しかったんですが、彼はいつの間にかベース担当に変わってました(笑)。

酒田に来てから夫と一緒にバンドを組んで、ボーカル兼キーボードを担当してました。酒田の港座やミュージックファクトリーで、80、90年代洋楽ロックを演奏してました。JAZZではない(笑)。
今はコーラスのサークルに参加していて、庄内一円のメンバーと一緒に練習して発表しています。


ライブ出演中の伊藤さん

 

酒田に来てから写真撮影を始めたと伺いました。

使わないでしまっていたカメラを酒田に来てから使ってみようと、写真を撮り始めました。そしたら、撮りたいものがいっぱいあって。こっちは自然に恵まれているじゃないですか。海もあれば、山もあれば。しかも四季の移り変わりをすごく感じるんですよ。

東京にいたときは、朝から夜遅くまで仕事で、会社に行くために生きているって感じで、仕事以外になにかする気になれなかったんです。
酒田にきてからは、自分と向き合う時間が増えたし、趣味も充実しています。

フェイスブックで「Cafe Mo Ca(カフェモカ)」という写真イベントを見て、一人で参加したんですよ。知らない人たちの中に飛び込んでいったんですが、写真が好きな人が参加してるので盛り上がりました。

私が参加したときは、朝8時半くらいに集まって、酒田市の「山居倉庫」や「下日枝神社」の散歩道、「旧白崎医院」の中とかにいって撮影しました。
酒田の街を知らない人が参加して、酒田のいいところを知るのにもとてもいいんじゃないかと思います。

撮影したあとは、カフェ店員さんが入れてくれたおいしいカフェモカを飲みながら、自分が好きな写真を3~5枚選んで、みんなで発表して、いいねってほめあう会なんですよ。ほめられると、ほんと、うれしいです。うきうきして帰ります(笑)。

カメラも本格的なカメラじゃなく、スマホでもよくて、そのままフェイスブックに投稿したり、SDカードでパソコンに取り込んだりして、みんなで作品を見ます。

■「Cafe Mo Ca カフェ、モーニング、カメラ。」 facebookで検索してください。
■下日枝神社 http://www.sakata-kankou.com/spot/420


冬の夕暮れ 日和山公園より
(伊藤さん撮影)

 

撮影でおすすめの場所ですか?
「旧白崎医院」という大正時代の木造洋風建築です。手術も行っていた病院の建物で、今は日和山公園近くに移築されてあるんですが、建物が珍しくって。洋風のような和風のようなつくりがとても素敵なんです。
建物が好きな人は面白いかもしれないですね。
日和山公園周辺は、撮りたいところがいっぱいで楽しいんですよ!

あと、光ケ丘の散歩道のあたりもよかったです。
晴れた日の朝に行くと最高なんですよ。市街地から近いのに、森の中のようで、木漏れ日がとってもきれいです。静かで、鳥のさえずりも聞こえて。癒されます。心が安らぎますね。
「カフェモカ」のイベントで行ったときに、リスが出たんですよ! みんなでリスだ! って盛り上がってました。

■旧白崎医院 http://www.sakata-kankou.com/spot/117


カフェモカでの様子 光ケ丘にて
(伊藤さん撮影)

 

お寺の境内で、リスは見たことないんですが、たぬきとか猫とかはよく見ます。お寺のケヤキにもいろんな渡り鳥が来ますよ。
うちのお寺には飼い猫のシロちゃん、クロちゃんがいるんです。
初代「寺ネコ」のタリは18歳で亡くなってしまって…。いつもお寺の受付に座って、みなさまをお出迎えしてくれてました。「タリさんに会えると幸せになれる」なんてお話もあったくらい、観光の方々に愛された猫でした。
シロ、クロちゃんは5月に生まれたばかりでただいま修行中です。まだお披露目してないのですが、もうすぐ二代目寺ネコとしてお出迎えしますから会いにきてくださいね。

お寺での撮影に関してですが、海向寺では、即身仏の撮影はご遠慮いただいておりますが、その他の境内でのご撮影は大丈夫です。お寺、神社によっては撮影をご遠慮いただきたいというところもあるかもしれないので、SNSにアップする時などは管理者にうかがってみてください。。
私は海向寺のインスタグラムを担当しているのですが、外国人観光客の方を意識して写真を選んでいます。まだまだ外国の方への認知ができていなので、これからも続けていきたいなと思ってます。

最近は御朱印帳がブームですね。インスタグラムにのせている方もいらっしゃるので、行ったことのない神社仏閣の朱印も見ることができるようになりました。写経したものをお寺に納める「納経(のうきょう)」のあかしとして朱印をお渡しするのが本来なのですが、最近はお寺に手を合わせてお参りした記念として手にされる方が増えました。こういったことを一つのきっかけに、若い人たちが寺に来てくださるのもうれしいです。

 

伊藤さん参加の写真展

”写美“女子写真展『私は・・』
開催期間:11月1日~30日(休店日:6,7,13,19,20,27日)
開館時間:AM11:00~PM6:00
開催場所:ギャラリー喫茶 フレンド
お問合せ:0234-22-7175

 


初代寺ネコ タリ
(伊藤さん撮影)


もうすぐお披露目? クロとシロ。
(伊藤さん撮影)

酒田の印象はいかがですか?

長野で暮らしていたので、冬や雪には慣れているはずなのですが、日本海側の冬は自然の力強さ、自然の生命力を感じますね。
雷さまが、本当に太鼓をたたいてるような、空が割れるような、バリバリバリって感じの音で、びっくりしました。長野はもっと控えめな音だったような…。

地吹雪も魅力的ですよね。さすがに地吹雪の真っ只中に写真を撮るのは危ないと思いますが(笑)、嵐がやんで静寂につつまれた白と黒の世界がとても神秘的なんです。
私は白黒の世界が好きなので、雪の景色を撮るのが楽しいんです。

3月になって、やっと雪がとけて、地面から新しい芽がでてくるんです。
厳しい冬の間、雪の下で木や花がじっと耐えて、寒さを乗り越えて、やっと今、動こうとしているんだな、と春のありがたさを酒田に来てから強く感じるようになりました。
年とったのかな(笑)。
自然の生命力を感じて、写真撮りたいって思うんですよね。

 

あとは「白鳥」です。
白鳥って動物園でしか見れないイメージで、私の中ではライオンとおなじ扱いです(笑)。
長野では家の近くにはいなかったし、白鳥を見るのは私の冬の楽しみです!

最上川のスワンパークによく写真を撮りにいくんですよ。
朝7時半すぎると、えさを求めて飛び立ってしまうので、朝6時くらいに厚い手袋はめて防寒して、寒い中じっと待ってシャッターチャンスを狙います。

酒田は山のもの、海のもの、おいしい食材に恵まれています。私のおすすめは海産物です。
遊びに来てくれた家族、友人は、10人中10人、「もう一度食べてから東京に帰る」というほど美味なのです。
酒田はおいしいお寿司屋さんも多くて、こんなおいしい海産物が常に食べられるなんて、幸せです。

酒田で困ったことはあんまりないんです。
電話で方言が聞き取れないことくらいかもしれません。
直接お話ししたときの方言は、なんとなくわかるんですけど、電話は難しいです。


最上川の白鳥
(伊藤さん撮影)

これからやりたいことは何かありますか?

仕事では、外国人のご参拝者さまともっと笑顔でコミュニケーションをとれるようにしたいなと思ってます。
今は英語の御案内テープと英訳パンフレットをご用意しているのですが、もっとコミュニケーションをとって、酒田の街で楽しんでいただける場所があるよ、心があらわれる場所があって、話し相手してくれる人もいるよってことをお伝えしていけたらと思ってます。
日本の方も外国の方も、どんな人も同じように大事に接していきたいですね。

あと個人的には、酒田の風景を絵に描けるようになりたいですね。酒田でたくさん書きたい景色があるので、好きな場所の絵を書いて暮らしたいです。


酒田への移住を考えている方にメッセージを!

私は知り合いもいなくて酒田に来たのですが、今はたくさんのつながりができました。困ったことがあれば助けてくれる、一緒に共感して笑いあえる、そんなあたたかい環境があります。

長野出身なので、海、とくにやっぱり夕陽にすごく感動しました!
個人的には日和山公園から見る夕陽がおすすめです。

お買い物も、ホームセンターが大きくてなんでもあるので、楽しいんです。
今はほしいものはなんでもインターネット通販で買えるので、特に困ってないですね。

酒田は心を癒してくれる自然と、自分を支えてくれる仲間ができるあたたかい場所です。ごはんもおいしい!心配しないで思いきって酒田に来て下さい、とお伝えしたいです。


 


(伊藤さん撮影)


(伊藤さん撮影)


(伊藤さん撮影)

一覧へ戻る

移住に関するご相談はこちら お気軽にご相談ください♪ 移住に関するご相談はこちら お気軽にご相談ください♪

Page top