東京都出身
矢口 明子さん

移住して17年で副市長に!
第1回目の移住者体験談は酒田市副市長 矢口明子さんにお話をうかがいました。
東京都出身。お父様が転勤族であったため名古屋にも住んでいたことがありました。
12歳から34歳まで船橋で暮らし、その後酒田へ移住し現在にいたります。
酒田に移住するきっかけは
元々地方都市での生活に憧れがありました。満員電車に乗らない生活をしたい、自然豊かな所でのんびり過ごしたい、と思っていました。東京での生活が当たり前と思っていて、日本から出ないとそんな生活はできないと思い、とにかく日本から出たかったんです。それで、30歳のときにニュージーランドの大学院へ留学しました。
帰国してから、日本国内の大学院に行こうか悩んでいましたが、東北公益文科大学(以下、公益大)でのお仕事のお話をいただいたので、酒田へ移住することになりました。酒田は「酒田大火」や「おしん」で知っていました。
はじめて酒田を訪れた際、「日本でもこういう生活ができるんだ!」と思いましたね。
ようやく地方に行けた! という気持ちでした。
東北公益文科大学で講義をすることも
移住してみて困ったこと
2つあります。
1つ目は、クリスマスの時期が寂しいことですね。今はもう慣れましたが、東京はイルミネーションが華やかでずっと楽しいけれど、酒田は雰囲気が寂しいですよね。
2つ目は、私、車の免許がないんです。主に徒歩やバスを使っています。普段の生活に不便さは感じないのですが、例えば、松山能が見たいときにバスは通っていないし、タクシー代がかかる。。
バスが通っていない場所へ行きたいときは少し不便さを感じますね。
でもそんな時は友達を誘って車に乗せていってもらっています。(笑)
ただ、これからは域内交通(*公共交通機関などの市内、地域内の交通)が良くなります! 必ず! 計画はありますから。
副市長として多忙な日々をお過ごしです
車がない生活はどうですか
まちなかに住めば全然大丈夫! 私はまちなか居住をおすすめしたいですね。まちなかにいても鳥海山も見えるし(笑)、普段の生活は問題なくて、なにかあるときは工夫すればいいんです。バスも時刻表を駆使すれば乗り継いでいける。まず勤務先にどうやって行くかを考えて、バス路線のあるところに住めばいいんですよ。
移住して良かったこと
この地域の一員だって感じられることですね。でも窮屈に縛られているわけではなく、ゆるやかな関係性なんです。
毎朝保育園に子どもを送っていくのですが、保育士さんがいるから働けて、出勤途中にはお肉屋さんがあって話をしたりして、小学校の前を通ると交通安全指導員さんがいて。副市長というこの仕事に就いているからかもしれませんが、すべての人が役割分担しながらこの地域で暮しているっていうのが実感できるんです。これは東京では感じられないですね。
公益大の学生さんも話していました。公益大は酒田の地域に出て市の職員やコミュニティセンターの人と色んな調査をしてみたり、おもてなし隊としてJRの方と組んでみたりしている。東京の大学では考えられないって話していました。1人1人求められている気がします
それに開放的で外の者を受け入れてくれる気質がある。17年前に移住してきた者が副市長に任命された、こんなことってないと思うんです。こういうことを実現できるのは、目に見えない酒田の特徴だと思います。
ご自宅から見える鳥海山はこんな感じ!?
あとは、何と言っても景色が良いところですね。鳥海山を中心として、最上川や庄内平野の景観はすごいですよね。
休日は少し車を走らせれば鳥海山に行ける、日帰り温泉にもすぐ行ける、そんな生活は東京ではできないですよ。
私のよく行くスーパーではほとんどの食材が庄内産。これは感動しました。特に山形は果物が豊富だし、庄内は魚もあるから。
酒田市へ移住を考えている方へメッセージを
すばらしい景観を見ながら毎日暮せるし、空気も全然違います。
開放的な街なので、都会にいたときと同じような感覚で暮らすことができますよ。
遠慮する必要がないところが良いんです。
あとは、酒田は医療サービスがすばらしいです! 移住する人が一番心配するのは教育と医療だと思います。教育は東京の私立校みたいなのは酒田にはないのですが、医療は安心してください! 都会の人は地方に行くと寿命が縮まるんじゃないかって思っているわけです。なにかあった時に今の良い医療が受けられないんじゃないかって。大丈夫です。日本海総合病院がありますから! 日本海総合病院では、がんや心臓手術にも力が入っているし、産科・小児科の二科の連携体制がしっかりしていて、安心して出産できます。地域医療連携推進法人のしくみができたことにより、医療機関の連携で効率的な医療の提供と切れ目のない医療と福祉の体制が確保されています。
酒田は、普通の人が普通に活躍できる地域だと思います。通勤時間も短いし、首都圏よりも家庭と仕事の両立もしやすいと思います。
酒田市は「日本一女性が働きやすいまち」を目指しているんですよ。
ぜひ酒田に来て活躍してもらいたいです。活躍の場がありますよ! 自分で作ることもできますから! 皆様を酒田でお待ちしています。
※矢口副市長は2022年12月末をもって退任されました。7年間お疲れさまでした!