千葉県出身
粕谷 泉さん

生徒8人から現在100名。庄内にチアダンスを広めます!
千葉県出身。平成21年より酒田市に移住。現在はキッズチアダンスチーム『ZIPPY Cheer Dance Crew』主宰として、チアダンスの指導を行っています。プライベートでは1児の母として、お休みの日は家族でキャンプをしたり、庄内の自然を満喫されています。
■『ZIPPY Cheer Dance Crew』ホームページ https://zippy-crew.jimdo.com/
■『ZIPPY Cheer Dance Crew』フェイスブック https://www.facebook.com/zippycrew/
酒田に来たきっかけは?
結婚を機に酒田市に移住して来ました。結婚前に何回か酒田に来ましたが、私も仕事をしていたので、飛行機で日帰りが多かったですね。朝の一便で来て、夕方の便で東京に戻るとか。夫ががんばって酒田を案内してくれました。山居倉庫とか、土門拳記念館に行ったりとか。
結婚してすぐは、これまでやっていた日本チアダンス協会のインストラクターの仕事を続けていました。1週間のうち、土曜日、日曜日、月曜日は西武ライオンズのチアチーム『ブルーレジェンズ』(当時はBlue Wingsというチーム名でした)の指導をしていたので埼玉に行き、火曜は天童、水曜は東根、木曜日、金曜日は酒田という感じの暮らしでしたね。
幼稚園クラスのレッスン風景
現在のお仕事は?
キッズチアダンスチーム『ZIPPY Cheer Dance Crew』代表として、酒田市、鶴岡市、庄内町でチアダンス教室を開催しています。生徒は幼稚園児から高校生まで、全部の教室合わせて100人くらいです。基礎クラスと大会クラスがあり、大会クラスは3チームあるのですが、12月にあった『USA Regionals』宮城大会で3チームすべて優勝し、3月の幕張メッセでの全国大会『USA Nationals』に出場することになりました! みんなで行けるのは初めてです!
私ひとりで、チアの指導、振りや曲を考えたりしてるんですが、最近は高校生の生徒が手伝ってくれるようになりました。
大会出場のほかにも、アランマーレ山形のハーフタイムショーに出演したり、酒田まつりや国際交流まつりで踊ったり、老人ホームを慰問したりといった機会があります。発表会も去年初めてやってみたら、クラスがまとまってすごくよかったので、今年もやることにしました。
(武蔵野の森総合スポーツプラザにて)
JCDA全国大会、がんばりました!
粕谷さんの経歴を教えてください!
もともとはジャズダンスをやっていて、大学卒業後、ディズニーランドのパレードダンサーを1年やりました。その後就職した会社にチアダンス部があり、そこでチアダンスに出会いました。その頃、チアダンスはまだあんまり知られてなくて珍しかったんです。会社の女子バスケットボールチームの応援をしたり、会社のPRイベントに出演したりしました。
部で日本チアダンス協会が主催する大会に参加して、そこで大会が好きになって、日本チアダンス協会に入っていったって感じです。会社に通いながら協会のインストラクター資格を取得し、協会がプロデュースする日本初のプロチアダンスチーム『Team JCDA』に所属して踊ってました。忙しかったですね。
チアダンスについて
もともと、アメリカでは『チアリーディング』と『ソングリーディング』という競技ダンスが誕生し、私が所属していたチームは『ソングリーディング』をやってました。ソングリーディングは、スポーツ会場でコールをリードしたりダンスで観客を盛り上げたりするもので、それが独立した競技になって、今は日本ではチアダンスと呼ばれてます。
チアリーディングは、人を上げたり、投げたりといったアクロバットの要素が入ったものです。テレビで大会を放送していることもあるので、見たことがある方も多いかな。
チアダンスはダンスがメインで、安全で誰でもできるよっていうものです。ジャズ、ヒップホップ、ポン、ラインダンスのジャンルに分けられます。映画やドラマの『チアダン』でやってるのもチアダンスですね。だいたい習い事で多いのはポンダンスですね。アームモーションを中心にポンポンを持って踊るダンスです。
酒田でチアダンス教室を立ち上げたきっかけは?
夫が「酒田の中町に、ポンポン持ってチアバッグを背負った子がたくさん歩いてたらいいよね!」 と言って、それは夢があるなと。私が酒田にきたときは、チアダンスを習うところが酒田になかったので、こっちでも広めたいと思って、少しずつ始めました。
一番初めは鶴岡にあるNHKのカルチャーセンターに自分からアピールして、教室を始めました。酒田にきた2年目の4月に、生徒8人から始まりました。生徒のうちの2人が酒田から通ってくれていたんですが、冬は通うのが大変なので、その年の10月から酒田市武道館での教室も始めました。そのときの子も今はもう高校生と中学生になりました。8人で始めて、2年くらいは少人数が続きましたね。
次の年に酒田市内のカルチャーセンターでも教室が始まり、酒田で2教室やってました。徐々に広まっていった感じですね。昨年、酒田市中町に『にぎわい健康プラザ』ができたときから、スタジオを使わせてもらっています。
イオンモール三川に勢ぞろい!
チアダンスで地域との交流をしていらっしゃいます。
『スマイルデリバリー』という活動で、年に4〜5回、老人介護施設などを訪問しています。子どもたちがおじいちゃん、おばあちゃんの前でダンスを発表したり、客席まで行って、一緒に踊りましょうってポンポン渡したりするんですよ。おばあちゃんたちが「めんごの~」(「かわいいね」という方言) と言って泣いて喜んでくれて。喜んでもらえている、役に立っているのがうれしいです。
今はいろんなところからお声がけいただいて、都合が合えば伺うようにしています。ありがたいです。
チアダンスを通して子どもたちに教えたいことは?
子どもたちには『セルフエスティーム(自己肯定感)』を高めて、自分の意見を言えるようになってほしいです。
私、日本チアダンス協会(JCDA)で東京からインストラクターを呼んで『山形講習会』を立ち上げました。初年度は東京のインストラクターに、山形の子はおとなしくて控えめな子が多いねっていう印象を持たれたようなんです。でも去年あたりは元気になってきたねって言われるようになりました。返事とかもお姉さんたちがすると下の子も真似して元気にしてくれますね。
全体的な印象として、何かについて「どう思う?」って聞いても、なかなか言葉が出てこなくて、自分の意見を言えない子が多い気がします。私は話し合ってチームの方向性を決めていくのがいいと思っているので、もっとアピールしてもいいのにって思うこともありますね。もっと前に出ようっていう子が増えるといいかな。自分で考えて行動しようっていつも生徒に言ってます。
アランマーレ山形のハーフタイムショーで応援しました。
私自身、ちっちゃいころ自分のことが嫌いで、人前で自信が持てなかったので、自分が子どものときにチアダンスがあったら教えてあげたいって気持ちで今やっています。
一生懸命練習したり、仲間と力を合わせると自信を持って踊れるようになる。そんな自分を好きになって、認めてあげられるようになってほしい。そして同じようにチームメイトを認めてあげて、自分の意見を言ってもいいんだって思えるような環境をつくってほしい。
自信をもって人前で笑顔で踊るっていうところが最初のステップだよ、と子どもたちに言っています。
酒田で暮らしてよかったことは何ですか?
酒田に来てから、私の幸福度があがったんですよ。毎日幸せだなって思って暮らしてます! 小さい幸せがいっぱいあります。精神的にも安定してるし。
夫の両親と同居しているのですが、とてもすばらしい人たちで、私の仕事にも理解を示してくれて。私が仕事のときに子どものことをサポートしてくれたり、食事の用意をしてくれたり、本当にありがたく思っています。おじいちゃんおばあちゃんと同居できて、子育て環境としては理想どおりです。
あと、こっちは車移動なので、買い物に行くにも、「これを買う」って目的をもって行くじゃないですか。千葉にいたときは、電車通勤だったので、駅前のデパートを通ってつい買い物してしまうことが多くて。その無駄遣いがなくなったこともストレスじゃないというか、精神的な安定につながっているというか(笑)。
酒田で幸福度アップ☆
我が家はキャンプによく行くんですよ。思いついたらすぐにキャンプにいける環境がすごく気に入っています。庄内空港の隣の『庄内夕日の丘オートキャンプ場』によく行きます。飛行機も見れて、公園も隣だし、夏は流しそうめんなどのイベントもあって、とても楽しいですよ。
キャンプなんてって東京では思っていたけど、こっちは手軽に行けるから、よく行くようになりました。
宮海とか遊佐町の『西浜コテージ村・キャンプ場』にも行きます。あとは羽黒とか松山とか。
冬は松山スキー場でスキー、スノボ、そり遊びとかやりますね。夏は海もすぐいけるし、鳥海高原家族旅行村で魚釣りができたり。いつもお友達家族と一緒に出かけてます。
友達のお母さんがイワナを冷凍して持ってきてくれて、子どもたちに焼かせた時、娘はずっとじっくり焼いてて、他のおかあさんに「最後まで焼けてすごいね」ってほめられて、本人はすごくうれしそうでした! ちょっとしょっぱかったみたいですけど・・・
流しそうめん楽しいよ☆
川にどんな生き物がいるかな?
友人たちとキャンプ♪
イワナ、しょっぱい・・・
酒田で困ったことはありましたか?
酒田で困ったというか、びっくりしたのはカミナリが多いことですね。音も大きいし、びっくりしました。
あと、太平洋側に比べて天気が変わりやすい気がします。晴れてるなと思ってたら、すぐに雪が降ってる、みたいな。風も強いですね。
運転は、千葉ではあんまりしていなかったので、初めの年は結構大変でした。雪で動けなくなったりとか。当時はまだ習志野ナンバーで珍しかったのか、周りの人が助けてくれました(笑)。
心配なことは首都圏に比べて、中学、高校の選択肢が少ないことかな。でもまだ先なので、そのときに考えます(笑)。
あと、家が小学校から遠い子は、通学がかわいそうかなと思います。雪道とか大変そう。
酒田のおすすめは?
酒田花火、ラーメン、フルーツ、白鳥です!
酒田花火、本当に好きです。花火が大きい、近い、行くのが苦じゃない! 最上川河川敷で開催されるんですが、パノラマ感がすごい。とっても贅沢です。場所取りも当日でいいし、ちょっとこっちがいいんじゃないって言って、その場で移動できちゃったりとか。すぐに見に行けるのは住んでる特権だなって思います。
大迫力の酒田花火大会(8月第1土曜日開催)
酒田はラーメンと果物がおいしいですよね。
フルーツでは特に刈屋梨。子どもが小学校で梨狩り体験をして、それがすごく楽しかったみたいで、それから大きくなったら果樹園の人になりたいって言ってます。
ラーメン屋さんも多いので、酒田に来てからしょっちゅうラーメン屋さんに行きますね。私のお気に入りは中華そば屋馬場さんです。煮干ラーメンがお気に入りです。
友達が来たら、ラーメン屋さんと海鮮市場、あとやっぱりキャンプに連れて行きたいですね。
白鳥の声が聞こえるのがすごくうれしいですね。夜中に仕事をしている時、白鳥の声が聞こえてきて、こんな時間に飛んでる、白鳥来た!って。空を飛んでる白鳥のフォーメーションとか、つい気になっちゃいますね(笑)。
飯森山公園は広くてのびのび
子どもが小さいときは、子育て支援センターや日和山公園によく行きました。
日和山公園では写真を撮っていたおじいさんが、「撮っていい?」って言って、娘との写真をたくさん撮ってくれて。親切にも後日送ってくれました。おじいちゃん、おばあちゃんに話しかけられることも多くて、ありがたかったです。
支援センターでは子どもの名前を覚えて呼んでくれて。子どもだけじゃなく、お母さんもここまで育ててえらいわねってほめてもらって、うれしくって泣いた覚えがあります。
人との関わりが少ない頃だったので、あたたかい交流がうれしかったです。
もちろん雪遊びもできますよ☆
これからチャレンジしたいことは?
まず世界大会にいけるようにチームのレベルをあげていきたいです。あとはチアを通して地元の人たちと交流できればいいなと思います。
生涯スポーツとしてのチアダンスがすごく効果があると思うので、シニアチアダンスチームとか作りたい。前に募集したんですが、全然集まらなくて。にぎわい健康プラザで、月2回、大人向けの運動教室も担当してます。ヨガとかダンスのステップを取り入れていて、皆さん楽しいって言ってくれてますね。でも人前では踊れないわって、皆さん恥ずかしがりやさんで。みんなで踊るって楽しいので、シニアチア、やりたいですね。ボランティアで障がい者スポーツにも関わりたいかな。
酒田へ移住を考えている方にメッセージを!
酒田は自分から発信していけば応えてくれる、実現できる場所だと思います。自分からやりたいことを発信するのが孤立しないポイントなのかな。
やりたいことがある人のほうが向くんじゃないかと思います。新しいこと始めたい人にはいい場所ですね。
私は「酒田祭り、出たいですね~」と言ったら出演できたりとか、やりたいことが叶ってきているので、自分からどんどんやりたいことを発信していってもらいたいなと思います。
フェイスブックとか見ると、酒田の若い人たちがいろいろ発信してて、がんばってますよ。
リンク先一覧
■アランマーレ山形バレーボールチーム公式サイト
https://www.aranmare.jp/volleyball/
■山形県 庄内夕日の丘オートキャンプ場 オフィシャルページ
http://www.in-green.com/camptop.html
■松山・平田スキー場
http://matuyama-net.com/ski/
■中華そば屋 馬場 (山形県酒田市あきほ町663-5)
https://www.facebook.com/baba.chuka
■酒田花火ショー
https://sakata-kankou.com/event/30681
■酒田まつり
https://sakata-kankou.com/event/30728
■日和山公園
https://sakata-kankou.com/spot/30166
■酒田市中町にぎわい健康プラザ
https://www.city.sakata.lg.jp/kenko/kenko/kenkozoushin/kenkonakamati.html