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富山県からUターン

阿部 真裕子さん

離れていても、酒田を感じていて欲しい

Uターン後、酒田市役所に入庁し3年目を迎えた阿部真裕子さん。
大学進学を機に酒田を離れた彼女がUターンを決めた理由やお仕事の話、酒田から離れて頑張る同世代に向けた思いなどを語って頂きました。

プロフィールを教えてください

酒田市に生まれ、小学5年生から中学2年生までの4年間は父の転勤のため茨城県で暮らし、その後また酒田へ戻ってきました。転校することへの不安感はほとんどなく、むしろ知らない土地で暮らせることを楽しみにしていたくらい、好奇心旺盛な性格でしたね。小学生から始めたバスケットボールを高校まで続けていたので、学生時代の酒田の思い出は部活一色です。楽しみにしていた調理実習の授業を部活の遠征で受けられなかった事が記憶に残っています。サバの味噌煮、作りたかったです・・・(笑)。
卒業後は大学に進学したいという気持ちをずっと持っていたので、高校の先生が勧めてくださった富山大学を受験することにしました。無事に合格してすごく嬉しかったのですが、山形と富山では交通の便があまり良くないので、両親は遠くへ行ってしまうことを少し寂しく思っていたようでした。私自身も念願の大学生活に期待が膨らんではいたものの、初めての一人暮らしに不安もありましたね。大学卒業後は酒田市役所に入庁し、現在3年目です!


どんな大学時代を過ごしましたか?

ずっと続けてきたバスケットボールには区切りを付け、大学ではボランティアサークルに入りました。高校生の時からボランティアに興味はあったのですが、なかなか行動に移せずにいたので、大学では挑戦してみたいなって思っていました。そのサークルのボランティア活動は多岐に渡っていて、近所のお年寄りのお宅へ伺って特殊詐欺への注意喚起を行ったり、ゴミ拾い活動をしたり、イベントのお手伝いの依頼がきたこともありました。サークルに入ったおかげで友達の輪も広がり、サークル活動以外でも一緒に過ごしたり、卒業した今でも定期的に会う仲間に出会えました。
友人に山形の郷土料理である芋煮を作ってあげたことがあったんですが、みんな芋煮と聞いていわゆる「煮物」を想像していたみたいで、汁物が出てきたことにビックリしていました(笑)。でもすごく評判が良くて嬉しかったですね。私のように富山県外から来た人も多く、静岡県出身の友人の家に遊びに行った時には、初めての富士山に感激しました。大きくて凛としていて迫力がありましたね。大学が休みの時はディズニーランドや京都などへ遊びに行ったり、夜通しトランプやUNOをし続けたりと、楽しい思い出をたくさん作りました! Uターン後、もっと遊んでおけば良かったかなーってぼやいたら、「大学生の時に充分遊んだでしょ!」なんて母親からたしなめられてしまいました(笑)。


イベント運営のお手伝い♪


初めての富士山にテンションが上がっちゃいました


友人との京都旅行

なぜUターンの道を選んだのですか?

漠然と山形県内には戻ろうと思っていたものの、初めから酒田に戻って公務員になりたいと思っていたわけでなかったんです。でも大学での様々な経験もあり、地域に根付いた仕事やまちづくりに興味が湧いていたので色々と調べているうちに、生まれ育った酒田市で地域のために働くという選択肢が生まれました。 「やってみたい!」って思ったら行動に移す性格なので、大学からの紹介など一切ないまま、自分で酒田市役所に電話をかけてインターンの受け入れをしているか問い合わせました。すると受け入れているとのことで、交流観光課でお世話になりました。
インターン中は、酒田市の様々な場所を見せていただいたり、歴史や地層などについて学んだりと、地元の良さを再発見する機会となり、酒田市役所でまちづくりに携わりたいという気持ちが強くなりました。
高校生の頃は、車を運転できるわけでもなく行動範囲も限られていたので、なんとなく地元にいてもつまらないなぁって気持ちがあったんです。でも運転免許を取得し、大学の長期休みで帰省した際、自分で運転して友達と出掛けられる範囲が広くなると、高校生の頃とは感じ方も変わり、むしろ豊かな自然や美味しい食べものがある酒田市はすごく住みやすい所だなぁと実感したこともUターンの決め手の1つでした。


日本海に沈む夕日は大好きな景色の1つ

入庁して3年目。どんなお仕事をされていますか?

入庁してから現在まで、「都市デザイン課」というところに所属しています。配属先が都市デザイン課に決まった時は「何をする課なんだろう・・・」と不安でしたが、いつも見慣れている酒田市の街並みが都市計画の基に成り立っていることを学び、都市がどのように作られていくのかを知ることが出来ました。
課の中で私は、都市計画係として「花と緑のまちづくり事業」に取り組んでいます。酒田市全体を公園に見立て、「潤いに満ちた公園都市づくり」を展開し、花と緑が溢れる街作りを通じて市街地の美化や観光客の誘致を目指しています。この事業は平成30年から始まったのですが、入庁して最初に担当した仕事が市役所でも初めての取り組みだったこともあり、わからないながらも走り続けたという感覚です。1年目はガーデニング講習会を開催し、そこで市民の皆さんが制作したスタンディングフラワーバスケット(※1)を酒田市役所駐車場の通路に設置しました。色とりどりのフラワーバスケットを飾ることで、周辺の印象が明るく華やかになり、役所を訪れる方が楽しい気持ちになるようなおもてなしをしたいと考えています。ガーデニング講習会では花のデザインなどを考案いただいている横浜の先生からの指導を受けながら、参加者の皆さんが数グループに分かれて、グループごとに1基のスタンディングフラワーバスケットを制作しました。
平成30年度には3回講習会を実施しました。市民の皆さんと一緒に制作を行うことで、皆さんが自分もまちづくりに参加しているということを実感していただけたらと思っています。


1年目の市役所正面の様子


ガーデニング講習会は中町モールで


市役所1Fのカフェ「え〜る」で休憩しながらも、街の景色が気になります

2年目は、ハンギングフラワーバスケット(※2)の制作講習会や、花と緑をまちへ拡げるために中町モールへスタンディングフラワーバスケットの設置も実施しました。1年目から続けているガーデニング講習会は、多くの市民の皆さんから参加していただいており、毎回60人近い方が参加してくれる人気イベントです。皆さんとても賑やかに楽しんで取り組んでいただいて、全部で5回イベントを開催しているのですが、すべての回に参加してくださった方もいらっしゃいます。フラワーバスケットの制作は技術が必要なため、市民の皆さんは楽しみながらも真剣に取り組んでいらっしゃり、最後に先生への質問を受け付けると多くの質問が飛び交います。
行政の力だけではなかなかこの取り組みは広がっていかないので、どうしたらもっと多くの市民の皆さんや民間企業さんにも取り組んで頂けるか、そこがこれからの課題だと考えています。以前、公共空間へのハンギングフラワーバスケット設置数日本一になった岩手県盛岡市に視察に行かせていただきましたが、街中に花や緑が溢れていて本当にきれいでした。今年度は新型コロナウィルス感染拡大防止の観点からガーデニング講習会の開催は難しいので、新しい方向性でこの事業を進めていき、酒田市って花や緑に溢れていてきれいだなって思ってもらえる空間を、市民の皆様と作っていきたいと思います。


※1 スタンディングフラワーバスケット


※2 ハンギングフラワーバスケット

休日の過ごし方を教えてください

休日は友達とドライブすることが多いですね。遠出して買い物するのも好きですが、近場をぐるっと回って、海辺でのんびりおしゃべりするのも大好きです。海に沈む夕日を眺めながら時間が過ぎていくなんて、贅沢だなぁって感じます。
あとは、大学時代の友達と新潟で待ち合わせて遊ぶこともありますし、酒田に呼んで一緒に観光することもあります。酒田市って、豊かな自然や美味しい食べ物が財産だなぁって思うんですよね。大好きな玉簾の滝は、迫力のある滝のすぐ近くまで行って大自然を感じることが出来るので、連れて行った友人たちもすごく喜んでくれますし、海鮮市場では新鮮な海鮮がリーズナブルに味わえるので、必ず連れて行きます。あと、絶対におススメするのは酒田のラーメンですね! 麺もスープもお店ごと拘りがあって美味しいので、家族と一緒にもよく行きます。昨年度まで花と緑の事業でお世話になった講師の先生も酒田のラーメンのファンになってくださり、酒田滞在中は毎日「朝ラー」をしていたそうです(笑)!


丸池様をのんびり散歩


大好きなジェラート

高校卒業を機に酒田を離れた方へメッセージをお願いします!

私自身、高校生の時に感じていた酒田市の印象と、大学生や社会人になってから感じる印象は明らかに変わっています。自分で動ける範囲が広くなると、好きなお店に好きなタイミングで行けてお気に入りの居場所を見つけたりと、暮らしの楽しさがぐんっとアップしますよ。そして離れたからこそ気付いた酒田の良さも多いです。私は、酒田の人ってすごく穏やかで優しくてとても住みやすい場所だと感じました。ご近所同士もちょうど良い距離感で温かみが感じられ、将来のことを考えると子育てなどしやすそうだなと思います。
そして、駅前には「ミライニ」という新しい施設が今年11月にオープンしますし、八幡地区に(株)良品計画の方が移住しワゴンカーで無印良品の商品を販売し始めたりと、新しい動きがどんどん生まれているんです! 酒田を離れて暮らしている方で、こういった酒田の活気溢れる発展を知らない人も多いのではないかなって思います。
なので大学卒業後すぐに帰って来ることだけが重要ではなくて、酒田を離れている間も酒田市への興味を持ち続けて欲しいなって思います。そして何かのきっかけでUターンを考えた時に、自信を持って「大好きな酒田に帰るぞ!」って思えたら素晴らしいですよね。酒田市がもっと魅力溢れる街になるよう、私も頑張りたいと思います!!


撮影にご協力頂いたカフェ「え~る」

市役所本庁舎1階フリースペース西側にある、酒田市障がい者就労支援カフェ「え~る」では、日替わりのお弁当やコロッケ、スイーツなどを提供しています。
阿部さんのお気に入りは「ガトーショコラ」。濃厚で美味しくて、休憩時間のお伴にピッタリなんだそう。

営業時間 11:00~14:00
※カフェが営業していない時間帯は、フリースペースとしてご利用いただけます


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