東京都出身
加藤 瑠里さん

お客様との出会い 1つ1つに支えられています
暮らしたことのない酒田市で、お店を開くことに不安もあったという加藤瑠里さん。
苦しい時や不安な時、加藤さんご夫婦の道を照らしてくれたのは、酒田で紡いだ繋がりでした。
東京から北海道、そして酒田へ
東京都で生まれ、小学校低学年まで都内で暮らしていました。その後、親の転勤で北海道函館市へ引っ越しました。子どもながらに、東京と北海道の街並みの違いには驚いた記憶がありますが、私には大自然に囲まれた暮らしのほうが心地よく、函館での生活は楽しかったです。人気の観光スポットでもある五稜郭の近くに住んでいたので、家族で何度も行きました。当時は「また五稜郭に連れてこられた」っていう気持ちが強かったんですが、酒田から北海道へ旅行するのはちょっと行きにくいので、今思えばもっと北海道を満喫しておけば良かったかなぁと思います(笑)。
そして数年後、再び親の仕事の関係で山形県へ移住し、高校卒業後に三川町の洋菓子店へ就職しました。そこで夫と出会い結婚。その後、酒田市内に現在のお店をオープンして今年で5年目になります。お店をオープンするまで、酒田の街をあまり知らなかったので、夫が酒田でお店を開くと決めた時は、正直ちょっと不安もありました。でも今では、酒田の皆さんの温かさを感じ、酒田でお店を持てて良かったなって思っています!
子どもたちが安心して楽しめるスイーツを!
お店のオープンの年に生まれた息子がアレルギー持ちだったので、Baby Chu Chuは、我が子のようにアレルギーを持つ子を含め「子どもたちが安心して楽しめるスイーツ」をコンセプトに、着色料・保存料・香料不使用にこだわって商品を提供させていただいています。ミルク系のジェラートと季節のフルーツを取り入れたソルベを中心に展開しながら、冬場はロールケーキも販売しています。皆さんに親しんでいただいている当店のジェラートですが、実は正式にはジェラートではなく「グラス」というものなんです。ジェラートはイタリア語、グラスはフランス語で、どちらも【凍らせたもの】という意味なのですが、製法がちょっと違うんです。もともと夫がグラスのほうが好きだったこともありますが、酒田にはフランス風郷土料理が根付いていて、「酒田フレンチ」と呼ばれて親しまれていますよね? なので、酒田の皆さんの中には無意識のうちにグラスに慣れている方も多いのではないかなって思って、グラスの製法で作らせてもらっています。ただ、呼び方としては「ジェラート」のほうがお子様でも分かりやすいので、これからもジェラート屋さんと呼んでください!
夫が描いたオープン当時の息子が
トレードマーク
私自身、小さい頃からフルーツが大好きなのと、酒田を含む庄内地域は旬のフルーツが豊富で美味しいので、季節を感じるソルベを作って皆さんにご提供したいっていう思いは強いです。子どもたちにも地元で獲れるフルーツを身近に感じて欲しいので、この秋は息子の通う保育園に「刈谷の梨」を使用したソルベを振る舞わせていただきました。梨の皮も入れて食感も楽しめるように工夫したらとても喜んでくれて嬉しかったです。
この時期一番のおススメは、ロールケーキですね。 実は私、生クリームが苦手なんですけど、うちのお店のロールケーキはクリームがさっぱりとしていてとっても食べやすいんです。是非、甘いものが苦手な方にも食べて欲しいです!!
おススメの冬季限定ロールケーキ
保育園からお礼のポスターを頂きました
ジェラートは寒くても人気
お互いの得意を生かして夫婦で協力!
オープンしてすぐの頃は、私は夫のサポート的な役割でしたが、2年目からはジェラート製造が私の主な役割で、夫はジェラート作りもしますが、その他のスイーツ作りと店頭での業務などをこなしています。私は「このフルーツにはお砂糖をこのくらい入れると丁度よい甘さだな」など、頭の中で計算しながら作るのが好きで、どちらかというと職人気質。夫はお客様の注文内容に合わせて、彩り良く盛りつけたりバランス良く飾り付けをするなど、完全な芸術家気質なんです(笑)。 スプーンの色やおまけでトッピングするビスケットの形をお客様に合わせて変えたりと、拘って作っていますね。それをお客様も喜んでくださり、写真に収めてくれることが多くて嬉しいです。
芸術家肌の夫作「アマビエ様」
夫婦での自営業で大切にしていることは健康管理ですね。飲食店なので特に気を遣い、体調が悪い時は休業という選択を取らざるを得ない時もあります。ただ急にお店を休むと、せっかく足を運んでくださったお客様にもご迷惑を掛けてしまうので、なるべくそうならないよう体調管理を徹底しています。
オープンから5年、お互いの得意分野を生かし、安心安全なスイーツを提供してお客様に喜んでもらえるお店になるよう、これからも頑張りたいです。
二人三脚で奮闘中です!
人との繋がりで開けていく道
皆さんに支えられ、続けて来られている私たちのお店ですが、売り上げに悩む時期もそれなりにありました。そんな時に救って下さったのは、やはり応援してくださるお客様でした。日々ご来店くださる方はもちろんですが、酒田市内のインキュベーション施設「LIGHT HOUSE」さんからは、うちのスイーツを施設のコーヒーブレイクの時間に振る舞いたいというご提案をいただき、定期購入してくださることになったんです。ジェラートやシフォンケーキ、パイなどの季節のスイーツを納品させていただき、今年で2年目です。
また、コロナ禍で飲食業界全体が厳しかった今年の夏は、海老ワンタンメンで有名な「花鳥風月」さんから、キッチンカーでの販売にうちのジェラートも加えたいとご提案いただき、チョコミントやラムレーズンなどのジェラートを販売させていただいたんです。お陰様で評判も良く、来年も出来たらなぁって思っています。
LIGHT HOUSEさんも花鳥風月さんも、もともとうちに来てくださるお客様として知り合ったんですが、「酒田で一緒に頑張る人を応援したい!」という気持ちで私たちに声を掛けて下さり、自分たちだけでは見つけられなかった道を開いていただき、本当にありがたいですね。私たちBaby Chu Chuも、これから少しづつ酒田市を盛り上げて行く側にならなくてはと思っています。
ライトハウスさん別注ジェラート
花鳥風月さんとパチリ
広いアスレチックに夢中!酒田での子育て
酒田の人は皆さん温かいので、子育てしやすい街だと思います。お客様も良い人ばかりだし、お店の近所の方も本当に優しいです! うちの息子のことを気に掛けてくださって遊んでくださる方がたくさんいて、地域の皆さんに見守られて育つ息子は幸せ者だなって思います。そして、酒田には楽しい公園も多いですよね! 息子が最近ハマっているのは、光ヶ丘公園に隣接するアスレチックです。森の中のコースを進んでいく雰囲気も楽しいし、小さい子でもクリアできる遊具から、少し大きくならないと難しいものまで揃っているので、わくわくするみたいです。土曜、日曜は仕事なので、平日に遊びに行くことが多くなりますが、むしろどこも空いていてのびのび遊べるのでお得かもしれません。
お客様に遊んでもらうのが大好きな息子
今年は行けていませんが、家族で県外へ旅行することもあります。やはり泊りでのお出掛けは特別で楽しいことみたいで、息子は「次はいつ行ける~?」って頻繁に聞いてきます(笑)。安心して連れて行ってあげられる時期がきたら良いですね。
元気が有り余る息子との公園遊びは
夫にお任せすることも(笑)
石巻旅行でパチリ♪
移住を検討している方、起業したい方へのメッセージ
酒田市では、新しいお店をオープンする人は多い印象ですが、その反面入れ替わりも激しいなって思います。酒田に限ったことではないかもしれませんが、続けていくことの難しさは私たちもいつも感じていますね。ですので、オープン当初から、一人一人のお客様を大切にすること、一辺倒な接客ではなく、それぞれのお客様と会話をしながら信頼関係を築いていくことを大切にしています。都会の飲食店だと、常連のお客様よりその日だけのお客様のほうが多いと思いますが、酒田では地域の方に支えていただかないと続いていかないので、繋がりをモットーにしています。お客様から記念日用のケーキなどを特注頂いた際には「せっかくのご縁なので頑張って作りたい」という気持ちが膨らみ、お客様の好みをなるべく取り入れたいって思います。クリスマスの時期は注文も重なるので、自宅用のケーキが年を越してしまったなんてこともありました(笑)。息子はちょっと悲しかったみたいですが、忙しいのはありがたいことだなぁって思います。
これからも宜しくお願いします!
(撮影の為、一時的にマスクを外しています)
我が家の娘たちは都会に憧れる年代ですが酒田を出て別の場所に住んでみたいとは言わないんですよ。私は、県外に出て広い世界を見てみるのも良いんじゃない?って考えなんですけど・・・。食べ物も美味しくて住み心地が良いみたいで、酒田での暮らしが好きなんです。 それってすごいことだな、酒田は住みやすい街っていう証拠だなぁと思います。だから、酒田市を移住先として検討している方には、安心して来て欲しいです。豊かな自然と美味しい食べ物、優しい人たちに囲まれて、理想の暮らしが実現すると思います!
Baby Chu Chu(ベビーチュチュ)/ 酒田市二番町10-13
営業時間 12:00~17:00(無くなり次第終了)
定休日 不定休
http://instagram.com/babychuchu3/
ケーキのご予約も随時受け付けています