長野県出身
移住相談員 齋藤理恵

酒田市の移住に関する取り組みと、酒田での年越し風景をご紹介!!
帰省や旅行が例年通りとはいかない昨今。
酒田市訪問や窓口での相談など、移住の準備が思うように進まないと感じてる方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、酒田に来て6年目、移住相談員2年目の齋藤が移住に関する制度や暮らしの様子などをご案内します。
まずは自己紹介させていただきます
長野県出身で、大学進学を機に東京へ出ました。移住相談員になって初めて知りましたが、長野県は「移住したい県」として、とても人気が高いようです。確かに有名な観光スポットもありながら、雄大な自然とほどよい田舎感もあり、関東へのアクセスも良好なので、人気があるのもわかります。 でも、地方に住む高校生の多くが感じているように、私も当時は地元を出たくて仕方がなかったんです。将来の夢のために勉強したというよりは、東京に行くために大学受験したようなものでした。
東京での学生生活はとても楽しく、迷わずそのまま都内で就職しました。結婚・出産などライフスタイルの変化がありながらも東京で生活していましたが、酒田出身の夫の希望で6年前に酒田に移り住みました。東京での暮らしを楽しんではいたものの、仕事と育児に必死で息苦しさも感じ始めていたので、移住することに抵抗はありませんでした。東京は楽しい場所だけど、年に何回か遊びに行けば良いやって思いましたね。ただ15年くらい暮らしていたので友人たちと離れる寂しさはとても大きかったです。
酒田で暮らし始めて6年。もう酒田の生活に慣れたでしょ?って思われるかもしれませんが、まだまだ知らないことも体験できていないことも多くあり、日々発見の連続です。
酒田市移住相談総合窓口とは?
酒田市では移住相談総合窓口を開設しており、私を含む複数の職員が移住の相談を承っています。
移住といっても、その地域に縁もゆかりもない場合とUターンの場合とでは心配事も違いますし、子育て世帯と定年後のご夫婦の世帯では必要な情報も違います。ですので、移住を考えて相談窓口をご利用いただく際は、ぜひ移住の目的や家族構成、お知りになりたい情報なども併せてお聞かせいただけると、ポイントを絞った情報をお伝えできるかと思います。
また、移住支援策の中には、事前にご相談いただくことで受けることが可能となる制度や、移住前(転入手続き前)にご相談いただいたほうが良い制度などもありますので、まずはお気軽に窓口へ移住相談してください!
6年前に私が移住した頃に比べ、移住者向けの支援策は年々増えています。山形県と連携しているもの、酒田市独自のものなどもありますので、ここでご案内させていただきますね。
酒田市の移住支援策
移住お試し住宅
観光の場合は、その土地が一番魅力的な季節に訪れることが多いと思いますが、移住は良い面だけを見て決めることはできないと思います。
ですので酒田市への移住を検討している方には、酒田の四季を体感していただけるよう、移住お試し住宅の利用をお勧めしています。
年間最大4回、最長7泊8日間、無料でご利用可能ですので、庄内平野が新緑に染まる初夏も、日本海側ならではの冬の強風も、ぜひ体験していただきたいと思います。また、このお試し住宅は、移住に関わる転職活動の宿泊場所としてもご利用いただけますし、ご実家が酒田にあるというUターンの方もご利用いただけます。
詳しくはコチラ→http://www.city.sakata.lg.jp/shisei/ijyu/ijuotameshijutaku.html
子育て世帯への支援→移住お試し住宅利用促進補助金
山形県外在住で、小学生以下のお子様がいる世帯がお試し住宅をご利用いただく際に、お住まいの地域から酒田市までの交通費を補助する制度です。そして、お試し住宅ご利用期間中は、オーダーメイドで酒田市内をご案内したり、子育てに関するお悩みを伺い関係各所へお繋ぎするなど、家族みんなが安心できる移住のお手伝いをさせていただいてます。
詳しくはコチラ→http://www.city.sakata.lg.jp/shisei/ijyu/ijusokusinhozyokin.html
仕事探しのお手伝い→UIJターン人材バンク
専任のコーディネーターが、移住して酒田市で働きたい方と市内企業との雇用の橋渡しを行います。(正社員求人対象)
移住を検討し始めたら、まずは「メール配信サービス」に登録し、酒田市内の求人情報を収集するのがおすすめです。どんな職種の求人があるかや、今の仕事とのお給料の差など、移住後の暮らしがイメージしやすくなりますよ。そして、具体的に移住の時期が明確になったら、「求職者登録」へ進みましょう。職歴や希望月収など詳しい情報を登録いただくと、コーディネーターが希望に近い求人探しのお手伝いをいたします。また会社訪問の段取り、同行にも対応しています。
詳しくはコチラ→http://www.city.sakata.lg.jp/sangyo/roudo/koyosokushin/uijturnjinzaibank.html
住まいの支援→移住定住者住宅支援費補助金
庄内地域外からの移住者が、中古または空き家住宅を購入した際に、購入費とリフォーム費用の一部を補助する制度です。移住してから3年以内であれば対象となり、中学生以下のお子様がいらっしゃる世帯は上限が引き上げられます。
また、リフォームが必要な空き家を賃貸した移住者の方に、そのリフォーム費用の一部を補助しています。
詳しくはコチラ→http://www.city.sakata.lg.jp/shisei/ijyu/ijuteijuhojokinn.html
ライフデザインツアー(移住体験ツアー)
年に1回、移住体験ツアーを実施しています。今年はまさに来月、オンラインでのツアーを開催します!
詳しくはコチラ→https://turns.jp/43647
繋がりのお手伝い→移住者交流会
酒田市には「庄内で暮らそう! 移住者交流会」という団体があり、移住者のコミュニティ作りのお手伝いをしています。運営メンバーはUIターンの先輩たち。年に3回、楽しく過ごせる企画を考え開催しています。
庄内で暮らそう!移住者交流会のfacebookはコチラ→https://www.facebook.com/shonai.m.e.m/
その他
移住者に限定した支援ではありませんが、「移住世帯」であることで要件が緩和されたり、補助額の上限が引き上がる制度もあります。
【例1】酒田市住宅リフォーム総合支援事業
【例2】酒田市新築住宅緊急支援事業(令和3年1月29日まで)
これらの移住支援策をご覧になって、「これしかないの?」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。確かに全国には「移住したら土地を差し上げます」や「移住者に◯◯円差し上げます」というような制度を掲げている地域もあります。でも、実際に移住を経験した私の立場からみると、酒田市の支援策は、地域選びや仕事選びのミスマッチを防ぎ、酒田で末永く暮らしていただくためのものなのだと思います。形として差し上げられるものは少ないかもしれませんが、移住して数年後にも気持ちよく酒田ライフを送っていただくため、日々の相談に対応させて頂きたいと思います。
山形県と連携している施策
山形県には、県外からの移住者に向けた様々な支援策があります。県外から酒田市へ移住される方が対象となる制度ですので、要チェック!!もちろんUターンの方も対象です!
米・味噌・醤油の支援
http://www.city.sakata.lg.jp/shisei/ijyu/komemisosyoyu.html
【山形県移住交流ポータルサイト】には、上記の他にも支援制度や山形県全域の移住イベント情報が掲載されています!
https://yamagata-iju.jp/
※全ての支援制度は年度ごとの区切りとなりますので、令和3年度の制度の詳細は、4月以降にお問い合わせください
冬の酒田をご紹介
ここからは、この冬酒田を訪れようと思っていたけど叶わなかった方必見! 冬の酒田の様子をご紹介します!!
山形県の中では積雪の少ない酒田ですが、昨年は12月14日に市街地でも初雪が積もりました。その日の最低気温は0℃、最高気温は1℃。降ったり止んだりしながら一週間も雪が降ったので、多くの家庭が玄関や駐車場などの除雪作業にあたっていました。風が強く日照時間が短いので、残雪がガリガリに固まるとやっかいで、プラスチック製のスコップだと作業中に割れることもあります。そうなる前に、こまめに雪を退けておくほうが後々快適であることを身をもって経験したので、私も必要最低限の場所は少ない雪でも片付けるようにしています。さらに、この雪かきタイムがご近所さんとの良いコミニュケーションの場にもなりますよ!
そしてもう一つ私が身をもって感じたのは、冬の酒田暮らしにはフード付きアウターが欠かせないということです。酒田での最初の冬、フード無しコートしか持っていなかった私は四方八方から吹きすさぶ強風に傘が数本折れ、心も折れかけました。ふと周りを見回すと、皆さん傘はささずにアウターのフードを被って歩いているではないですか!!
積雪量そのものは生まれ育った長野のほうが断然多いのですが、長野の雪は上から下へ降り、傘に雪が積もって重く感じたものです。でも酒田の場合は、真横から吹き込み地面から舞い上がる地吹雪で、傘やフードに積もる間もなく風が吹きます。初めて体験した際は、ちょっと笑ってしまうほどでした(笑)。でも、県内では比較的温暖な気候で冷え込みも緩いので、風がない日は冬でもそこまでの厳しさは感じないかもしれません。
そして、冬ならではの楽しみもたくさんあります。寒い日に食べる冬の風物詩「寒だら汁」や「酒田のラーメン」は体も心も温まりますし、子どもたちはスキーやスケート、雪だるま作りなどを楽しんでいますよ。
そんな酒田を含む庄内地域の冬の様子を感じることのできるオンラインイベント「庄内さ、いGO!〜冬こそ楽しむ庄内暮らし〜」が今月23日に開催されます。庄内の各市町がリアルタイムでご案内しますので、興味がある方はぜひご参加ください!
https://yamagata-iju.jp/sp/happy-life_shonai
初雪(左)から一週間でたっぷり降りました(右)
初めての酒田での年越しの際、一番驚いたのは夫の実家で出してもらった郷土料理の1つ「納豆汁」でした。納豆大好きな私ですら一瞬面食らう一品ですが、食べてみると芋がらやキノコ、セリの旨味と納豆のとろりとした触感が絶妙で、とても美味しいんです。家庭によって食べる頻度に差はありますが、庄内地方の伝統行事である12月9日の「大黒様のお歳夜」には、市内の保育園や小学校の給食にも登場します。地元のスーパーには、冬になると納豆汁用にすり潰された納豆も並び、家庭で手軽に作ることができます。
酒田市の元旦は、スーパーなど休業しているお店も多いですね。都会のような賑やかさはないかもしれませんが、お店が閉まっているということは、それだけ多くの人が元旦を家族や友人と一緒に過ごしているということなので、素敵だなって思います。
とろりとして美味しい納豆汁
年末は、クーポンを使って地元のお店のテイクアウトを利用
子どもは雪が降ると大喜び!
長野の両親とオンライン新年会
初詣、、、気温0℃でした
このお刺身盛り合わせはなんと約3000円!
港町ならではの格安っぷりです
酒田市へ移住を検討している方へ
過去の移住者インタビューでも皆さん語っているように、酒田市は本当に暮らしやすいです! 豊かな自然と美味しい食材、のびのびと子育て出来る環境が揃っていますよ。 そして東京で暮らしていると、イベントというとゲスト側になってしまいがちですが、毎年5月に行われる酒田まつりは市民の方が一体になってお祭りを盛り上げる感じがしてとても楽しいですし、何とも言えない達成感も味わえます。また、夏の花火大会は、鳥肌が立つくらい素敵! 東京でも様々な花火大会を見てきましたが、酒田の花火大会は別格だなって思います。打ち上げられる花火も大きくて綺麗だし、ゆったりと見れる環境も最高で、これを見たいがためにお盆は実家へ帰省しないことにしています(笑)。 去年は酒田まつりも花火大会も開催されず寂しかったですが、今年は開催できる状況になれば良いなぁと願っています。
暮らしやすく人も温かい酒田市ですが、移住を検討する際はぜひ酒田でどんな暮らしがしたいのか、今の生活とどの程度変わるのかなど、移住後をイメージしてみて欲しいと思います。そうすることで、住まいや仕事など決めなければならない事項に優先順位もつきますので、移住後の「こんなはずじゃなかった」が起こりにくくなると思います。
私自身は、子育て環境を第一に移住後も生活を送っていて、産直で旬の野菜を覚えるなど四季を全身で感じたり、元気に回覧板を届けるだけで褒めてくださるご近所さんとの繋がりの中で自信が芽生えたりと、想像以上に子どもの成長を感じることができるので、東京に次々オープンする新しいお店に行きたい気持ちはありますが(笑)、後悔や不満などはないですね。
移住を悩んだり迷ったりするのは自然なことです。そんな時は是非これまでの移住者インタビューを読んだり、相談窓口をご利用ください。酒田市への移住を検討する皆様のお役に少しでも立てるよう、これからも取り組んで参ります!!