移住者インタビュー 移住者インタビュー

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宮城県出身

井上 瑠菜さん

酒田の皆さんの温かさにふれ、地域に根付く学芸員になりたいと思いました

憧れの学芸員を目指し、就職活動をしていたという井上さん。
酒田市美術館の学芸員として酒田での暮らしをスタートさせた井上さんに、地域に対する想いや酒田市美術館の魅力、今後の目標などを伺いました。

酒田市へ移住したきっかけは?

宮城県仙台市で生まれ育ち、大学院を出るまで仙台で暮らしていました。進学した大学では、学芸員課程を修了すると同時に学芸員の資格を取得できたのですが、研究のノウハウと日本美術史をもっと深く学びたいという思いがあったので、大学院へと進みました。その後は東根市の文化施設スタッフや東北大学の研究所で研究員として働いていました。その後、ご縁があった酒田市美術館で働くことになり、移住しました。
親戚が山形在住であることや、東根市での就職経験から、山形県に対しては親しみがありました。また数年前に酒田市美術館を訪れた際、展示空間の美しさに圧倒されたことを今も覚えています。ですので、学芸員を募集していることを知った時は、ぜひここで働きたい!と思い、移住することに不安はありませんでした。
食べ物も美味しく移住者にも温かい酒田市での暮らしはとても楽しいです。


学芸員を目指したきっかけは?

小学生の時に家族で観に行った「シャガール展」で初めて美術館で絵画に触れ、その頃から芸術や文化に興味を持ち始めました。学芸員という職業を意識するきっかけとなったのは、大学2年生の時の研修旅行です。関東圏の博物館で働かれている学芸員の方々との出会いから、展示との向き合い方や学芸員の仕事など多くのことを学ばせていただきました。
更に、東日本大震災をテーマにした展示を行った、気仙沼のリアス・アーク美術館の学芸員さんとの出会いからも大きな影響を受けました。学芸員としての役割や、展示の工夫によって多くの方に「伝える」ことができるということを再認識し、自分もこんな学芸員になりたいと思いました。


酒田市美術館の学芸員となっていかがですか?

移住前に酒田市美術館を訪れた際に素敵だなと思った「美人画展」を企画した学芸員さんが、現在の直属の上司です。尊敬する上司から日々たくさんのことを学ばせていただいています。学芸員の仕事は想像以上に体力勝負だと感じていて、特に展示の入れ替えの際は、頭も体もフル回転でヘトヘトになります。上司は様々な作業をスマートにこなしていますが、私はがむしゃらに頑張るしかない!という感じで、展示作業となると収蔵庫と会場を何往復もしています(笑)。


初めて担当した「角野栄子展」

国立の文化施設ですと、調査・研究、展示の企画、教育普及など学芸員の中で役割が分担されている場合があります。一方で地方美術館では、学芸員の人数が少ないこともあり、限られた条件の中で多くの仕事をこなしていくことが求められます。それは新米の私にとって乗り越えるべき壁であるとともに、たくさんの経験を積み、成長していくためのチャンスだと思っています。
今年の9月に開催された「さかたアートマルシェ2021」の企画として、酒田市出身の漫画家である佐藤タカヒロ氏の原画展示を担当させていただきました。そのトークイベントではコメンテーターを務めさせていただき、初めてのお仕事でとても緊張しましたが、貴重な経験となりました。
その他、様々なイベントや企画を通じて、たくさんの方と出会うことができました。来館してくださる方や美術館の上司、仕事でお世話になった方々との対話からたくさんのことを学び、やりがいを感じています。


佐藤タカヒロ原画展

酒田市美術館の魅力とは?

なんといっても美術館の美しさではないでしょうか。鳥海山を臨む立地や大きなガラス窓を配した解放感あるデザインなど、美術館そのものが大きな魅力です。自然との調和をテーマとした美術館が創り出す空間には何度訪れても癒されますし、特別展ごとに表情を変える展示空間は必見です。


蝶の羽をイメージした作品が置かれた中庭は、
「映え」スポットです

それに加えて、特別展が多いことも酒田市美術館の特徴であり魅力といえます。年間6〜7回も特別展を行っていて、様々な作品に出会えるチャンスが多くあります。
酒田市美術館のこういった様々な要素が、来てくださった方々の心を癒し、憩いの場となれば嬉しいです。


つくる展(2021・夏)
楽しんでいる姿を見ると嬉しくなります


つくる展(2021・夏)
おかげさまで大盛況でした

今後の目標を教えてください

移住した当初から「酒田は商人の町だから、流行や新しいものに敏感だよ」と聞いていて、どういうことだろうと思っていました。でも、展覧会によって動員の数にかなりの変化があり、その意味がわかったんです。新しくて挑戦的な展示をおもしろいと言ってくださったり、ポジティブに評価してくださることが嬉しくもあり、地域性が現れていることが驚きでもありました。
だからこそ、酒田の方々に長く支持される展示って何だろう、興味を持ってもらえるものは何だろうと考えたくなりますね。
美術館では、たくさんの作品との出会いがあり、その出会いは観た人に何かを与えてくれます。それは感動であったりワクワクした気持ちであったり・・・。そういった体験をたくさんの方にして欲しいと思っているので、自分にできることを頑張っていきたいです。


自然の光がたっぷり入る渡り廊下

先ほど、酒田市美術館では特別展の数がすごく多いんですというお話をさせていただきましたが、他館などから作品を借りて展示する特別展に対して、収蔵作品の展示を常設展と呼んでいます。酒田市出身や酒田に所縁のある芸術家の歴史を学ぶきっかけになる常設展にも、力を注いでいきたいと思っています。地元の皆さんと同じ酒田の土地で育った芸術家をもっと知ってもらったり、庄内の見慣れた景色が美術作品になることで違って見える楽しさなども感じて欲しいと思うので、皆さんが足を運びたくなるアプローチを考えていきたいです。

また、特別展では時期に合わせた企画を考えています。今まさに開催している「池袋モンパルナス」は、芸術の秋の余韻を残し、少し落ち着いた雰囲気でじっくり芸術に触れることのできる内容になっています。今後も、「土門拳記念館」との共同企画など多様な特別展を企画していきますので、楽しみにしていてください!
地元の人の支持なくして美術館の賑わいはないと、酒田に来て特に思うようになったので、これからも地域に根付いた学芸員を目指して努めていきたいと思います。


「板橋区立美術館・豊島区所蔵 池袋モンパルナス-画家たちの交差点-」
2021年11月20日〜2022年1月10日

移住を検討している方へメッセージ

私が移住して出会った酒田の方々は、皆さん温かくて優しいです。県内外問わず、気さくに話し掛けてくださるので、私のように酒田市に知り合いがいない移住者にとってはとても心強いですね。住まい探しの際も、不動産屋さんの担当の方がとても丁寧に対応してくれて、酒田市に移住することを歓迎してくれている雰囲気が感じられて安心しました。


庄内の大自然に癒されます

また、酒田市の豊かな自然にも圧倒されると思います。通勤の際、最上川に掛かる出羽大橋という大きな橋を通るのですが、移住したばかりで仕事にも暮らしにも余裕がなかった頃は、そこから見る鳥海山の美しさに何度も救われました。他にも、最上川や日本海、風車など酒田の景色は本当に素敵なので、移住を検討している方には是非おすすめしたいです!


海鮮市場へと続く歩道橋からの
眺めも素敵です

地元に戻ろうかな、地方に移住しようかなと考える際に大切なものって、その土地の食べ物や自然、そして文化だと私は思っています。美術館もその1つと考えているので、ここ酒田市美術館が「好きな美術館が自分の住む街にあるんだよ」と話してもらえる場所になったら良いなと思っています。


■□ 酒田市美術館 □■
〒998-0055
山形県酒田市飯森山3丁目17-95 
TEL:0234-31-0095
HP:https://www.sakata-art-museum.jp/


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