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千葉県から移住

荒木 良子さん

鳥海山、その圧倒的な景色に導かれ

鳥海山の麓の空き家をリフォームして自分らしく暮らす。
そんな理想的ともいえる移住を叶えた荒木さんに、移住のきっかけや苦労した点など伺いました。

地方への移住を検討し始めたのはいつ頃ですか?

もう10年以上前からです。
岐阜県出身で、大学院進学を機に東京で暮らし始め、ピアノバーでバーテンダーのアルバイトをするなど都会の生活を楽しんでいました。ただ千葉県出身の夫と結婚する頃には「もう都会は十分楽しんだな」という気持ちになっていて、食べ物が美味しくて自然が豊かな場所で暮らしたいと思うようになっていました。夫も登山やキャンプなどが好きで、田舎暮らしを望んでいたので、移住を視野に入れ様々な地域へ旅行していましたね。普通、旅行といえばその土地の観光名所とかを巡るじゃないですか? でも私たちはそういった有名スポットへはほとんど行かず、地元のスーパーに立ち寄るのが定番で・・・(笑)。地酒や地魚などを見たり、その地域特有の麺などを見つけて楽しんだり、実際に暮らした時のイメージを描いて旅をしていました。


移住先を酒田に決めたきっかけは?

私も夫も酒田に親戚がいるなどの所縁はないのですが、実は私は山形市にある東北芸術工科大学に通っていたので、4年間山形県で暮らした経験があったんです。とはいえ羽黒山より北には行ったことがなく、酒田を含む北庄内エリアは未知の世界でした。
初めて訪れたのは十数年前ですね。以前に登山したことがあった夫と大学時代の友人たちと一緒に、鳥海山を訪れたのが北庄内との出会いでした。景色がきれいで水も美味しくて、良い意味で未開の部分が多く残っている素敵な地域だなと感じました。その2年後くらいに再び夫婦で旅行に来た際に、ここに住もうと決めました。鳥海山が一望できる田んぼのあぜ道に車を停め、キャンプ用具でコーヒーを淹れて飲んでいたんですが、その景色と空間があまりに心地よく、直感で心が決まりました。


今考えると、すごく迷惑でかなり怪しい2人組ですよね?! 全く知らない方の田んぼの脇で勝手にコーヒー飲んじゃってるんですから(笑)。
その時点で夫には他の移住候補地もあったのですが、もう私が決めてしまったから諦めたみたいでした。移住地を決めてからは、夫主導で空き家探しなど移住の準備を本格的に進めていきました。

移住までとてもスムーズだったのですね!

いえいえ!実はここからが苦労しました(笑)。移住先を決めてから実際に移住するまでに7年近くかかっているんです。
大変だったのは、やはり家探しですね。鳥海山を臨む物件が理想だったのですが、私たちは完全なIターンなので、地元ならではの口コミ情報もないですし、いざ物件が出ても内覧までにどうしても時間がかかってしまい、先に押さえられてしまうという事が何度かありました。今住んでいる物件に出会えたのは3年ほど前で、まさに運命の出会いという感じで手に入れることができました。とはいえ、ここからももうひと踏ん張り必要だったんです(笑)。敷地内に農地が含まれていたため、それを除いてもらえるよう交渉したり、実際の区画と古地図による区分けの境界線に違いがあることで登記簿作成の際にお隣の方と一緒に確認したりと、予想以上に大変でした。


直感で動く私と計画的な夫

さらに、この頃からコロナ禍に突入し、格安航空会社の路線が廃止になってしまい、千葉と酒田を頻繁に往復することが難しくなってしまったんです。それでも酒田市移住お試し住宅を利用しながら、リフォームする箇所を決めたり、掃除に訪れたりと徐々に準備を進め、移住することができました。

空き家探しや購入の際のアドバイスなどありますか?

先ほども少しお話ししましたが、まずは条件に合う物件に出会うまでには時間と労力が必要だと感じます。田舎の物件なので、売値自体は都会とは比べ物にならないくらい安いんですが、「安いから」と妥協したり焦って購入するのは後々後悔することにもなりかねないですし、家や庭、物置小屋のメンテナンスは移住後ずっと自分たちが行っていくことになるので、ある程度の時間的余裕をもって検討したほうが良いかなと思います。
何事も計画的な夫は、まずは賃貸物件に入居してから空き家を購入するというステップのほうが、スムーズだったかもしれないなと振り返っていましたが、私は細かい手続きなど夫にお任せだったし、移住後は理想の生活が送れているので大満足です(笑)。


この家は、北側に大きな窓がある珍しい設計なので、鳥海山の素晴らしい景色がリビングから毎日見られるんです。
通りから集落を見渡しても、北側に大きな窓を配しているのは我が家だけなんですよ。昔からこの地に住む方々はいつも身近にある鳥海山を家から眺めようとは思わないのかもしれませんが、この家を建てた前の持ち主さんは鳥海山が見たくてここに窓をつけたんでしょうね。私たちにとって理想の物件でした。

千葉で暮らしながらリフォームを進めていたのですが、メールでのやり取りは時間が掛かりますね。電話で話すと簡単に進むことが多いとわかってからは、電話も活用するようになりました。ただ、都会と田舎では根本的に時間の流れ方が違うので、都会の時間軸に合わせようとしないほうが良いかもしれません。離れていた頃はなかなか進まない時など少しヤキモキしましたが、直接お会いして打合せなどした際は、皆さん本当に良い方たちで優しいし、「ついでにここも直してあげるよ」っていう、すごく良い意味での緩さがあって感動しました。都会では、1つ1つに見積りをとり契約を交わさないと後々トラブルになりかねませんが、田舎では「助け合い」「お互い様」の想いが土台にあるように感じました。


梁など残したままリフォームしました

生活に密着するような細かい点では、壁や床下に断熱材をしっかり仕込んだことと、ペレットストーブを取り入れたことはやって良かったことで、これから空き家購入する方には本当にオススメです。この冬は記録的な大雪と寒波でしたが、おかげで寒さに関しては全然辛さは感じませんでした。
私たちはリビングダイニング、寝室、水回りを中心にリフォーム箇所を厳選して行いました。我が家も含め、地方の空き家は広くて部屋数が多い物件がほとんどで、すべてをリフォームしようとすると時間も費用もかかってしまいがちなので、メリハリをつけるのもポイントかなと思います。


ペレットストーブは調理の際も大活躍!

酒田での暮らしはいかがですか?

お水や食べ物は美味しいし、景色も素晴らしくて、移住して本当に良かったと思っています。移住してからは、窓辺に座って鳥海山と田んぼを眺めて2~3時間が過ぎるという日もあるくらい、ステイホームの達人になりました(笑)。天気や気分によって、お庭から花を摘んで生けてみたり、作っておいたドライフラワーでリースを作ったりと、何気ない日常を大切に味わうことができています。


自家製ドライフラワーをリースやスワッグに


庭に咲いていた花を生けています

北庄内に通い始めて7年、移住先を酒田に決めてから3年経っての移住だったので、そんなに驚くこともなく暮らしに馴染めるだろうと思っていたのですが、予想以上だったのが庄内弁です。何度も通い方言には慣れていると自負していたのですが、実際に暮らしてみたら全然わからなくてビックリしました。移住前は、周りの方々が気を遣ってマイルドな庄内弁だけを使ってくれてたのかな?(笑)

いざ住民になったら遠慮がなくなったのか、すごい勢いで話し掛けられてポカーンとなることが多いです。前後の流れから何とか話の筋を拾ったり笑ってごまかしたりしながら、本当にわからない時は「わかりません」って伝えちゃうんですけど、そうすると「ダメだぁ、100%理解しろ~」とか言われちゃいます(笑)。
完全に聞き取れるようになるまでは、まだまだ時間がかかりそうです。


それから、日々の暮らしが自然や天気と密接に関わっているので、田舎暮らしの醍醐味を味わえているなあと感じますね。季節ごと姿を見せる鳥たちを眺めたり、雪かきをして汗を流したりと、しっかり四季を楽しんでいます!


鳥!鳥!鳥!


雪!雪!雪!

移住前からの繋がりで、農作業のお手伝いをされているとか?

そうなんです。都内で行われた移住イベントに参加した際、ゲストスピーカーとして参加していた農家の方と親しくさせてもらうようになり、移住前から農業のお手伝いをさせてもらっています。

農業者になりたいという想いを持っているわけではない私たちですが、お手伝いをさせていただくことで、体力的にも精神的にも良い刺激を受けています。私は出荷前の袋詰めなどの軽作業を手伝うことが多いのですが、夫は力仕事をすることも多く、作業の翌日は全身筋肉痛なんてこともあるみたいです(笑)。農作業自体も楽しく新鮮な経験ですが、農家さんとの温かい繋がりを感じられることが一番嬉しいですね。


田植え前の準備もお手伝い

移住を検討している方へメッセージ

私たちは夫婦二人なので、参考にならない部分もあるかもしれませんが、どんな暮らしをしたいかをイメージしてから移住した方が、スムーズに進んで行くのかなと思います。私の場合は直感に加え、豊かな自然と美味しい食材がある暮らしという理想があり、その上で計画的な夫がライフマネープランを作成し、移住の段取りを進めてくれました。移住までに必要な経費、物件のための予算、そして移住後の暮らしのための資金などしっかり考えてくれていたので頼もしかったですね。


また移住体験談などでは、地元住民との人間関係は密に!みたいな情報を目にすることが多いと思うんですけど、バランスが大切かなって思います。地域の方々と親しくするのは当然で、私も自分たちを受け入れてくれることに感謝し、楽しくお話しさせていただいていますが、お付き合いをプレッシャーに感じたりはしなくても大丈夫だと思います。地域それぞれには既存の人間関係があるわけなので、私たちなりのペースで馴染んでいけたら良いのかなあと思っています。
とはいえ「笑顔であいさつ」はすごく大切です! 移住者である私たちは、面識のない人からも知られている立場だということを理解して、車の中からでも積極的に挨拶することが大切だと教えていただいたので、きっちり実践しています!!


空き家に残っていたものも活用しています

酒田市は自然も食も豊かなので、「普通の暮らし」のクオリティがとても高く、東京の友人が遊びにきた際も、白ご飯の美味しさに驚いています。素材そのものの味がしっかりしているので、千葉にいた頃よりもシンプルな料理を作る機会が増えました。季節ごと旬の食材が安く手に入るので、高級品の代表であるイクラも、安く大量に購入して味付け保存しておくと長く楽しむことができます。「もう一品欲しいね~」「じゃイクラでも出す?」みたいな贅沢な会話のやりとりがあったりします(笑)。
10年以上前から夢見ていた移住を叶え、とても楽しく自分たちらしい暮らしを送れていて、今が最高に幸せです!!


大粒で美味しいイクラ


友人が泊りにくる際は、ゲストルームを用意


四季を感じる暮らし

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