宮城県からUターン
守屋 佳奈さん

ここには写真に収めたくなるような毎日があります
「充実した生活を送っています」と語るのは、今年度から酒田市立平田保育園で保育士として勤務する守屋佳奈さん。
Uターンしての酒田での暮らし、そして保育士として大切にしていることについて伺いました。
小さいころから年下の子どもと遊ぶことが好きでした
生まれも育ちも酒田です。小さいころはよく外で遊ぶような活発な子どもで、2歳離れた弟ともよく遊んでいましたし、近所の公園にきている子どもたちともよく遊んでいましたね。もうこのころから、自分は子どもと遊ぶことが好きなんだなと感じていました。
小学校のときには、保育園の先生になりたいという気持ちが芽生えていました。小学4年生の時の2分の1成人式で書いた作文でも将来の夢を保育士と書いてたんですよ。
さらに、小学校と中学校では職場体験で保育園や幼稚園へ行く機会があり、実際の仕事を体験させてもらったことで、子どもと関わる仕事がしたいという思いがより強くなったように思います。
夢の保育士になるため仙台の大学へ
中学校卒業後は地元の高校へ進学しました。高校進学後も保育士になりたいという気持ちは変わりませんでしたし、酒田が好きだったので、就職は地元でしたいなという気持ちがありました。
高校在学中、進学先を調べていたとき、保育士になるための教育に力を入れている大学があることが分かったんです。そのような大学は東京にもあったのですが、「お出かけするには楽しいけど、東京に住むのはちょっと…」と思っていた私は、学びたいことを学ぶことができるということと、もう一つの希望であった地元から近場であるということを条件に探したところ、希望に合う大学が宮城県の仙台市にあることが分かり、その大学へ進学することを決めました。
大学時代の友人たちとは今でも交流があります
保育士への道!~Uターンして保育士になるまで~
保育士資格は国家試験に合格して取得する場合がありますが、私の進学した大学では、保育に関する専門のコースで学ぶことで保育士資格が取得できたので、そのコースを選択し勉強していました。ただこの専門のコースで学ぶためには、大学1年生のときに学内の選抜試験で合格する必要があったんです。今思うと酒田市の採用試験と選抜試験、同じくらい大変だったかも…。
大学2年生のとき、私が現在勤務する酒田市立の保育園で働きたいと思うきっかけとなったことがありました。保育士を目指す学生たちは、園見学や保育園でのボランティアに参加することがあるのですが、私も自ら酒田市立の浜田保育園(現みなと保育園)にお願いし、ボランティアの受け入れをしてもらいました。ボランティアに行ってみて、浜田保育園では保育士の人数が充実していて、子ども一人一人への対応に手厚さを感じました。ここで働くことができれば、私もこんな風に子どもたちとより深く関わることができるのではないかと考えるようになりました。
その後、大学3年生と4年生でそれぞれ保育園、幼稚園への実習もありましたが、ボランティアで行った浜田保育園と同じような体制の保育園で就労したいと考え、酒田市立の保育園の保育士としての採用試験を受けました。
実習の時ネームを手作りしました
お仕事のやりがいを教えてください
なんといっても、日々子どもたちの成長を見ることができることがやりがいです。春は自分でズボンを上げることができなかった子が、今ではできるようになっていて、そんな瞬間に子どもたちの成長を感じます。
私は現在、1歳児と2歳児あわせて12人のクラスを担当していて、クラスの先生は私も含めて4人います。
クラスにはちょうどイヤイヤ期がきている子もいて、私が子どもたちにしてほしいことと、子どもたちのしたいことが食い違うことがあり、どこまで子どもの気持ちを受けとめるべきか悩むことがあります。子どもがいやいやと言って泣き出してしまうことがあり、もっと寄り添った接し方があったんじゃないか、もっと違う声のかけ方があったんじゃないかと反省します。
私の1歳児と2歳児のクラスですが、ちょうどトイレトレーニングを意識し始める時期の子もいて、成長過程の一つで大切なことですが、私も最初は苦労していました。そんなとき、先輩の先生から、「声をかける順番を変えることでうまくいくこともあるよ」というアドバイスをいただいたところ、いやいやと言っていた子も頑張ってくれるようになったんです。
先輩たちはすごいな、さすがだな、と日々勉強させていただいています。
お仕事で大切にしていることはなんですか
子どもたちがどうしてそういう行動をとったのかを考えるようにしています。行動だけを見たらそのときにしてほしいことではなかったとしても、その子にとっては意味のある行動だと思うので、行動の意味を考えて接するようにしています。
また、すぐにあれこれしてあげるのではなく、少し子どもたちの様子を見て待つようにしています。危ないときはもちろんすぐに止めますが、「こうしたら、こうなるんだ」とか「これはやめておこうかな」とか、子どもたちにはどうしたらうまくいくかとか、どうしたら失敗しちゃうとか、自分で気が付いてほしいと思っています。
どんな先生になりたいですか
子どもたちと一緒に成長し続けることができる保育士になりたいと思っています。子どもたちは正直です。嫌いな先生にはきっと、近づきたくない気持ちになるのではないかと思っていて、「この先生のいうこと聞いてみようかな」とか、「この先生楽しいことするから好きだな」とか、子どもたちに信頼されることが大切だと感じています。子どもたちが日々成長するように、私も子どもたちに信頼されるよう日々成長し続けることのできる先生になりたいです。
酒田に帰ってきてからの生活はどうですか
お買い物が好きでお洋服を見に行ったり、おいしいものを食べに行ったりします。大学時代の友人がいる仙台に遊びに行くこともありますが、基本は近場でショッピングを楽しんでいて、おいしいものといえば地元のラーメンが好きでよく食べに行きます。家族でのおでかけの定番はラーメン屋さんというくらい行くことが多く、おいしいラーメンのためなら並んででも食べたいです(笑)。
あと、仙台での車がなかった生活の影響で、散歩が新しい趣味になりました。ここまでなら歩けるな、歩くの楽しいな、と思うようになり、歩きながら酒田の風景などを写真に撮ってます。
仙台での生活は遊ぶところやお出かけするところが多かったですし、大学には地元出身の学生がほとんどいなかったため、知らない人たちとの出会いが多く刺激的で楽しかったです。でも、酒田に帰りたいという気持ちは変わりませんでした。
実際Uターンして、酒田はなんでもあると思いました。おいしいごはんも食べることができるし、きれいな景色も見ることができる。自分の中のしたいことができて充実した生活が送れ、満足できます。
あっさり系がお気に入り
保育園の近くからは田園と鳥海山が綺麗に見えます
毎日いい景色に囲まれています
同世代のUターンを考えている方へ
私が高校時代から酒田で働きたいなと思っていた理由にもなっていて、特に仙台に行ってから思ったことですが、酒田は地域のつながりが強いように感じます。知らない人同士でも、自然と挨拶をしあうことができ、気軽に声をかけることのできるあたたかい街だと感じました。
ショッピングをする場合、行こうと思えば、今は日本全国どこへでも行けます。そこはそこでショッピングをするところとして、そして酒田は生活するところという感じで、こころが豊かになることができる場所だと思います。
田舎かもしれないけれど、自然のあるゆっくりできる場所で生活したいな、という人は酒田にぜひ!
◇酒田市立平田保育園◇
笑顔あふれる保育園~100年生きる土台を育てよう~を園の目標に掲げています。
酒田市飛鳥字堂之後75
Tel:0234-52-2135
HP:https://www.city.sakata.lg.jp/kosodate/kosodate/hoikuen/shirituhoikuen/hiratahoiku.html