東京からUターン
夫婦２人とも正社員として働き、仕事も子育ても両立している小田さんご夫婦。
Uターンを決めたきっかけや日々の生活の中で感じる酒田の魅力についてお話していただきました。
亜香利さん：もともと私は酒田が大好きなので、「いつでもUターンしたい！」って気持ちはありました。でも、お互いに東京での生活をそれなりに楽しんでいましたし、仕事が忙しいこともあってなかなか地元に戻るタイミングを掴めずにいました。そんな状況でしたが、妊娠したことでUターンを決めました。実家から離れているという不安もあり、当時は仕事を続けながら出産、子育てをしていくイメージがどうしても描けませんでした。東京はもちろん魅力的で、仕事のやりがいもあったのですが、これから子育てをしていくには地元・酒田ののびのびした環境が良いなと思いました。
拓海さん：子どもができる前から「酒田に帰りたい」とは言われていましたが、
妻の妊娠がUターンのきっかけになりました。近くに身内がいない中で仕事をしながら子育てしていくとなると、お互いの負担が増えてしまうなと思いました。
拓海さん：Uターンすることを決めてから、酒田での仕事を探すためにUIJターン人材バンクを利用しました。担当者さんとは移住前の東京にいる段階からメールや電話でこまめに連絡を取り合うことができ、面接の日程も私が酒田に行くタイミングに合わせてセッティングしていただいたので助かりました。東京にいた頃は水道の維持管理全般を行うインフラ関連の仕事をしていましたが、今は建築会社で働いています。業種は異なりますが、UIJターン人材バンクでの最初のヒアリングの際、自分の仕事に対する要望を伝えられたので、条件に合った会社を紹介してもらうことができました。
亜香利さん：私も出産後はすぐにでも働きたかったのですが、育児をしながらだとできる仕事は限られるかな、と思っていました。正社員はまず無理だろうと。東京にいた頃は不動産会社で働いていて、やりがいはありましたが、なかなかの激務で残業も多かったので、この業種を続けていくのは無理だろうなと半ば諦めていました。そんなとき、夫の知人から「子育てしながらでも正社員として働けるところがあるよ」と、今の会社を紹介していただきました。不動産業ですが、女性が多い職場なので育児に関してすごく理解が得やすい職場です。子どもが熱を出したときには休みを取りやすい雰囲気がありますし、子どもを連れて行って仕事をすることもあります。今までのキャリアを生かしながら仕事も子育ても両立できているのでとてもありがたいですね。
亜香利さん：Uターンして良かったのは、酒田では日々の生活の中でも「食」で季節を感じられることですね。桃やさくらんぼなど旬の果物をいただくこともありますし、海の幸も豊かで夏には岩牡蠣も味わえます。わざわざお店に行かなくても、普通に食卓に並ぶものがどれも美味しいんです。最近だと知人から枝豆をいただいたので、湯がいてビールのおつまみにして食べて「夏だな～」って満喫することもあり、それから、自然が身近にあるので釣りや山菜採りなどのアクティビティを楽しんでいます。山菜採りは知識がないとなかなか難しいのですが、私の父が詳しいので教えてもらいながらやっています。ワラビは見つけやすいので、外遊びをする感覚で子どもと一緒に探して採ることもありますよ。
亜香利さん：東京で暮らしていた頃、外出する機会はそれほど多くありませんでした。
私も夫も都会の人混みが苦手だったのと、どうしても「時間に追われる」感じがしてリラックスできなかったんです。酒田に戻ってからのほうが車でよく出かけていますね。コロナ渦も一段落し、旅行もしやすくなったので、この前は家族で福島まで遊びに行きました。車があれば色んな所に行けるのも嬉しいです。そこまで遠出しなくても、宮海の辺りなどの海沿いをよくドライブして気分転換しています。それから、5月に「酒田まつり」に行ったのですが、山車や屋台がいっぱい出ていてすごく盛り上がっていました。子どもは「獅子パックン」をしてもらって、もしかしたらびっくりして泣いちゃうかなと思ったのですが全然平気そうでしたね。酒田で育ちましたが、子どもができて戻ってきたからこそ気づいた魅力も多いです。街中では肉フェスやラーメンexpoもやっているので、地元のイベントにもこれからどんどん足を運んでいきたいです。
亜香利さん：東京での生活は仕事のやりがいはありましたが、子育てしていくには不安が多く、子どもと一緒に出かけるのもなかなか難しそうだと感じていました。今はご縁があって子育てに理解のある職場に恵まれ、季節の移り変わりや自然を満喫しながら豊かな生活を送っています。酒田から一度離れた人も、子育てなどで戻ってくることで今まで気づかなかった地域の魅力を再発見できると思います。
